理事長ごあいさつ
医療法人唯愛会の沿革(2011年9月現在)
桐の木クリニックは1994年3月に開院しました。地域に開かれた精神科医療を目指し、今年20年目を迎えています。これまでの精神科のイメージは、暗く汚く、近寄りがたい、といったものがあったと思いますが、当院においてはそれらのイメージを払拭して地域の人たちが気軽に心のテーマを相談できるよう、様々に工夫をしております。例えば、当院紹介の看板にはあえて「心とからだの相談治療室」とうたい、建物は気持ちが広がっていく淡いピンクとベージュを多く用い、ペンション風の外観や開放感のある吹き抜けを配置しました。スタッフは「権威の象徴」と考えられる白衣を着ず、医師と患者は同じ肘掛椅子を使っています。
県内の精神科診療所としては初のデイケアを開院当初から併設し、参加者の社会参加のためのリハビリの役割を担っています。ここでは参加者が自らの主体性を持ってプログラムなどを決め、生活のリズム化や対人関係の持ち方などを学んでいます。多い時には40人、一日平均20人の患者が参加しています。 1995年には法人化し、医療法人唯愛会・桐の木クリニックとなりました。
開院して一年半が経過した頃から、年二回、地域の人を対象とした講演会とミニコンサートを開いています。クリニックを地域の人に開放して精神科診療所を知ってもらい、心の問題について身近なこととして考えて頂きたいと思っています。この講演会も37回を数えています。
開設当初より、毎月第一日曜日には不登校の親御さんたちに、子どもさんへの援助の話し合いの場を提供しておりましたが、現在は中断しております。
また、毎月第三月曜日には、家族の患者に対する理解を深めるために家族を中心とした勉強会を、ケースワーカーを中心に行っていました。病気に対する理解を深め、見守る姿勢をつくっていくことによって、当事者も家族も当たり前に生活していけることを目指していました。現在は中断しております。 当初はほぼ隔月、現在は三カ月に一度、第三水曜日に、院長を中心に碓氷安中地域の養護教諭等による事例検討会も行われています。学校の中での心の健康について実践的に学んでいます。 さらには、群馬大学をはじめとするいくつかの大学や専門学校の指定実習施設として学生の実習の場、また中学生に対しての職業経験の場を提供してきております。また、随時デイケアの講師などボランティアの受け入れをしており、地域社会との常なる交流を図ってきております。
2001年8月には、病院を退院した人たちを地域で引き受けるべく、住宅地の中にグループホーム「ハーモニー」を、2002年4月には安中駅前に地域活動支援センター「ヌアリーベ」を開所し、心の病気を持った人たちが地域で生活をしていく上での支援事業を始めました。また、2003年4月からは通所就労支援施設「リベルタ安中」、また、2010年6月には「リベルタ高崎」を開設し、パン作りを主とした、当事者の社会参加のための職能の育成にも力を注いでいます。さらに2005年10月には、第2のグループホーム「ゆいあい」を住宅地に開所しました。いつもながら、若干の住民の方の反対の声をききましたが、多くの住民の方々の協力を得て、開くことができました。その後も「ゆいあい」の近くに第3、第4のグループホーム「フェリーチェ」、「ボネール」、また県下で初めて公営の住宅を使った「サイード」、街中に「ハイル」を開設しております。
また、2007年9月から、100人に1人といわれているアスペルガー症候群を中心とした軽度発達障害の家族向けの「あれこれの会」「ステップの会」を開催し、西毛地域の家族の方々の障害への理解と心の負担の軽減をはかっております。
現在、当唯愛会全体のスタッフは非常勤を含め医師2名、看護師4名、心理士15名、ケースワーカー28名、事務7名、その他8名で総勢64名の所帯となっております。また、当クリニックを訪れる利用者はうつ病圏を中心に一カ月に1,000名近くであり、現在までに利用された方々は8,000名を超えております。
理事長プロフィール
氏名 | 半田文穂(はんだふみお) | |
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学歴 | 1966年 | 東京大学農学部卒業 |
1972年 | 群馬大学医学部卒業 | |
職歴 | 1972年~ | 群馬大学附属病院精神科 |
1974年~ | 名古屋市立大学病院精神科 | |
1977年~ | ドイツ・ハノーファー医科大学客員研究員 | |
1978年~ | 尾西病院精神科医長 | |
1980年~ | 西毛病院副院長 | |
1994年~ | 桐の木クリニック院長 | |
役職 | 2004年~ | 群馬県精神神経科診療所協会会長 |
2011年~ | 群馬県精神保健審議会委員 | |
2014年~ | 日本精神神経科診療所協会理事 | |
2014年~ | 群馬県精神保健福祉協会理事 | |
資格 | 精神保健指定医 | |
日本精神神経学会専門医・指導医 | ||
著訳書 | 主論文 | 「ドイツ社会精神医学の実践」(社会精神医学掲載) |
「イタリアにおける精神保健法」(臨床精神医学掲載) | ||
「イタリアの精神医療改革と日本の精神医療」(精神医療掲載) | ||
主訳書 | E.ヴルフ著 「精神医学の変革」(共訳 紀伊国屋書店) | |
S.シュミット著 「自由こそ治療だ」(社会評論社) | ||
専門分野 | 精神病理学および社会精神医学 |
最近の主論文「安中市の精神科地域包括支援体制について」
安中市の精神科地域包括支援体制をご覧下さい。
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一般事業主行動計画について
「次世代育成支援対策推進法」に基づき、従業員が仕事と子育てなど家庭生活を両立し、働きやすい労働環境を整備することによって、全員がその能力を発揮できるようにするため、次のように「一般事業主行動計画」を策定しております。
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